上写真の世界遺産として登録されている吊橋「
ビスカジャ橋」も掛かる Ría de Bilbao「リア・デ・ビルバオ」(リアは、あのリアス式海岸のリア。スペイン語で河口、入江の意味)の岸辺に設置された壁で行われた第1回Master Psicobloc BBK。優勝したのはスペインに居を構えるクリス・シャーマ。
壁の高さ14m(ルート長16.5m)、セットされたホールドは27個で25ムーブ、グレードは8b(5.13d)。二人ずつ同時に登っての勝ち抜き戦で最後のラウンドでは完登(数分前の直前のラウンドでも終了点タッチ)し優勝。そして約束通りに終了点から川に飛び込むクリス。登る時も、見ての通りロープなし。落ちたらかなりの高さから水の中に。ゆえに”psico(英語:psycho)”と言われるクライミング。
なんでわざわざと考えてしまいますが、地中海に浮かぶ、海岸線に岩場の多い
マジョルカ島あたりで始まったのでしょう。他愛ない遊びのようですが、ちゃんとスポンサーには地元の銀行BBK(Bilbao Bizkaia Kutxa。表彰式のクリスの頭には、その頭文字の入ったバスク民族シンボルのベレー帽)もついていれば、着水するクライマーの衝撃をできるだけ緩和しようと水面に散水するのは市の消防局。見物人も一杯だったようです。こんなのもクライミングの楽しみとしてあってもいいでしょうね。
もちろんクリス『(外岩で)100回トライしてもトレーニング』と言っても、彼もその一員の一部のトップ・クライマーしか登れないような難度のルートに、”クライマーの”限界を押し上げようとして、毎日、毎週執拗にトライするのが、彼のクライミング・スタイルでないことは明らかでしょう。そんなことよりもクライミング(攀じ登る)と言う行為を、”自分の”本能に忠実に楽しんでいるだけなのでは。
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