IFSC会長のマルコ・スコラリスによれば、
”Lead is the historical and traditional climbing discipline. It is the expression of climbing most commonly perceived by the public and a popular event among climbers and non-climbers.”
だそうだ。
で、スポーツ・クライミング3部門(リード、ボルダー、スピード)のうちの
リードをオリンピック競技として売り込むつもりのようだ。それもそうだな、リードならパラリンピックの種目としても成立するからな。
でも、リード競技って一体何だ?スピード競技はまさに登る時間を競うものだから問題ないけど、じゃあボルダーとリードの違いは?「ロープをつけるか、つかないか、壁が高いか、低いか」が違い?
たぶんボルダーは絶対的なスピード、瞬発力、自己最大のパフォーマンスを短い競技時間中常時に発揮、維持する必要のある短距離走に近い種目で、リードは『スピードを出す瞬発力、そのスピードを維持するスピード持久力、さらに運動を維持するのに必要な高い心肺能力という3つの能力を同時に開発し、距離によってそれぞれの能力をバランスよく整える必要があり、苛酷な競技』と定義される中距離走、または『絶対的なスピードや瞬発力などよりも持久力、戦略などが要求される』長距離走に近いものかな。リード競技の場合、戦略と云えばレストの入れ方なんかがそれに相当するだろうな。
ここで参考までに今年度の既に開催されたワールド・カップ5戦とパリであった世界選手権でのリード競技(男子決勝ルート)のTOPまでの手数(ホールドの数)を調べてみるか。
*ワールド・カップ
-Chamonix 49
-Briançon 59
-Imst 59
-Puurs 63
-Atlanta 72
*世界選手権
-Paris 55
ついでに日本の2大大会、リード・ジャパン・カップと国体成年男子のそれも。
-リード・ジャパン・カップ 34
-岐阜清流国体 43
複数の選手が落ちた所謂団子ポイント以外はホールドがあまり遠くなかった国体成年男子決勝ルートの手数が何とかChamonix大会のそれに近い(Chamonixが怒る?)ように見えるけど、ジャパン・カップの手数はお世辞にも世界の流れから見るとリード競技らしくない数字だな。ちなみにこの2大会は同じ壁。というか、この超ワンパターンの国体御用達壁が日本の限界?
さて世界の大きさにどれだけ日本が参加できるかな。日本のリード競技は紐付きボルダーか。
管理人2号