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オーストリアの新しいクライミングホール
 5000個のホールド、コンペティション・エリアの壁の高さは17m、ビギナー向けのエリアのそれは12m、11mに及ぶ張り出し、垂壁、ルーフ、凹角、100本以上のルート、などなど。オーストリアの西、スイスとの国境に近い街ドルンビルンに新しくオープンしたクライミングホールの話だけど、まあ先ずは写真コーナーでも覗いてください。
 もちろんワールド・カップ開催も可能な規模だそうだ。ということは、寝っ転がって休んでいるクライマーの頭をロワーダウンしてきたクライマーが踏むなんていう、まさに住宅事情を反映した我が日本のジムとは大違い。それは単純な壁の規模だけにあるのではなく、プラス・アルファの部分にあり。多数の観客がコンペを観戦できるスペースがあるっていう点かな。『でも、どっちみちこの前のジャッパン・カップの時だって、ほとんど一般の観客なんかいなかったんじゃん』なんて悲しい現実を口にしないで下さい。きっと快適に観戦できる施設があったらたくさんの人が見に来るはず...と思いたい。おまけにあちらのこういった施設(クライミング・ジム)、公的、私的を問わずカフェテリア、時にはレストランつき。普通の人だって来やすいはず。そうだ日本にもカウンターつきのジムが大阪にあった!でも、これは例外でしょう。
 こんな、ジムというよりはクライミングホール、日本にもできんかね~。一応世界では経済大国ってことになってるのに。やっぱり実態は、幻の黄金の国ジパングかな。
by manabuyuko | 2006-09-26 16:28 | クライミング
釈然としないこと、その2:ムーブは面白かったけど
 23日のマムート・カップ、事前に予選はフラッシングと発表されていたし、まあフラッシング方式も例えば8月のワールド・ユースの時のように380人ほどの予選参加者を限られた時間とスペースの中でさばく目的で、メジャーな大会で使われていないこともない。
 で、このフラッシング方式を採用した場合、一番初めの選手(他の選手の登りを見られない)が不利にならないようにとデモンストレーションが先ず行われる。事前に選手全員を集めておいて、スタッフとかセッター自らが模範演技をするわけ。
 今回のコンペ・ルート、全体的に練ったものでムーブなどに結構面白いものもあったのは事実。a0079878_14183962.jpgその極めつけがミドルBの2本目。写真にあるようにルーフの中で、ある意味では常套手段でもある"足の先送り”。ルーフの下でクルリと体を半回転させて、先にあるホールドを先ず足でとらえるムーブ。この技は絶対にマスターすべきもので、ミドルの選手とはいえ、このムーブができた人が少なかったのは、セッターもそう感じていたでしょうが、見ているほうも残念でした。まあそれは置いといて、本論へ。
 デモンストレーターが"足の先送り”で登ったので、もちろん選手は同じやり方(もちろんこれが正解ムーブだと発表されたようなものだから)で登ろうとするのは当たり前。例えばミドルBのスーパーファイナルで争ったS藤さんとT山のH場君、きちんと教科書どおりのムーブで登っていました。でも、たまには『そんなムーブなどやったこともないし、自分にできるわけはない』と、写真では膝あたりに隠れてよく見えない、体をクルリと半回転させる前に右手で取るホールドから、いきなりハイボテの左にくっついているガバに飛びつく人もいなかったわけでもありません。でも、やはり多くの正直な選手がデモンストレーターのムーブを試みて落ちたのでした。もちろん『あの人たちには、それだけの技術がなかったんですよ』で済ませることもできるでしょう。
 さて大会も進行し、このルートを使ってミドルA(ミドルBよりも易しいカテゴリー)の決勝開始。なっ、なんと、そこまで到達したミドルA決勝参加者8名中の7名、誰一人として"足の先送り”をしないではありませんか。皆、いきなりガバへ飛びつくのです。で、7名のうち5名の選手が、そのムーブに成功するのを見て、ミドルBの正直な方々、悔しい思いをしたと思うのですが...。
 オンサイト方式で各自が自分の判断でムーブを決定する場合にはセッターの予期しないムーブがあっても良いでしょう。むしろ予想外のムーブを発見し、それをこなすクライマーの力量、意外性に驚かされるという面白みもあります。ただ、デモンストレーションを伴うフラッシング方式の場合、セッターの予期しなかった単純なムーブがあって、それが競技の進行の途中で発見されて、後の選手(たとえカテゴリーが違ったとしても)がそのパートをどんどん通過してしまうのでは、やっぱり問題あるのではないでしょうか。観客としても釈然としません。
 ついでに、少なくとも決勝は、どのカテゴリーでもオンサイト方式で行うのが(当初はそう発表されていたけど?)、やはり公平な競技ではないでしょうか。自分より前の選手がどこまで登ったかまで見ることのできてしまうフラッシング方式は決勝には適切ではないと、やはり観客として思ってしまいます。(今回は1つレベルが上のカテゴリーの予選ルートを1つ下のカテゴリーの選手が決勝として登った。少なくとも決勝進出者は隔離して、他の選手の登りは見せない・・・くらいの事はしたほうが良いのでは?)
 『そんなこと言っても、コンペをどうやろうともやるほうの好き勝手でしょ』という意見もあって、その言い分にも一理あるし、確かにいろんなタイプのコンペがあるのも面白いですが。セッターの力量が同時に試されることにもなる、競技スポーツとしてのクライミング・コンペ全体の質的向上を考えての感想です。

 『いかん、また冗舌すぎた。くわばらくわばら』
by manabuyuko | 2006-09-26 14:22 | クライミング
遠かったら飛べばいいという問題でもない
 新潟であったマムート・カップ、D-man、久しぶりにリーチ不足で振り落とされる。一見危なげなく完登した予選2本(フラッシング)も、実は本人も付き添いも最初から冷や冷やもの。なぜって、予選の1本目からして、ここまで身長の低いクライマーのことが念頭にないルートは、ここ数年で50近くのコンペで100本以上ルートを見て来て、初めての代物。D-manなんて、絶えず飛びまくっているようでした。特に予選2本目の第一歩など、いきなりロケット発射。左手カンテからのぶっ飛び。朝一でルートを見た(フラッシング方式だったので、なんと決勝ルート《決勝はマスタークラスのみオンサイト》まで大体の感じは見ることができた・・・決勝直前に手直しされたけど)D-man、プレッシャーで本当に青い顔してました。たぶん、あの2本目の第1歩で落ちてたら、むなしさのあまりクライミングを止めてたでしょう。
 決勝ルートも然り。下部を終えて傾斜がきつくなる、これからというところでアウト。単に上下に遠いのなら、もちろん飛びつけばOK。でも、かぶった壁で、左斜めに遠くて、おまけに取ったホールドも斜め。当然のごとく飛んだD-man、これまた当然のごとく体が回転してアウト。ちなみに同じルートを使ってスーパーファイナルと相成ったミドルB2人のうちの1人、T山のH場君(D-manと大体同じ背格好)も、やはり同じ部分で同じように振られてフォール。今までのコンペの成績から見ると参加者の実力に大差なし。それでいて、H場君を含めて背の低い2人が事実上勝敗ラインに立てなかった、まともに勝負できなかったのは、ルートの不公平さをまざまざと語っているとしかいいようがない、と言ったら大袈裟かな?でも、やっぱり不公平感は拭い去れません。『いやいや、そもそもこの世は不公平に満ち満ちてるもので、それを若者に教える良い機会だ』なんてこと、今は言わないで下さい。なぜってスポーツの競技の話をしてるんですから。
 そのスポーツを実践する人、この場合にはそれぞれのクライマー(競技者)には、いろいろな弱点があります。たとえばルーフが苦手だとか、ボルダームーブがいまいちだとか、長いルートになると最後まで力が続かないとか。でも、そういった不得手な部分はトレーニングで克服できるもので、それをトレーニングを通じて克服していく過程の先に競技があると言えるでしょう。長所を伸ばし短所をできるだけなくすという選手の日々の努力の結果を見る競技で、身長というまさにその努力でどうしようもないことで切られるのは、やはり選手にとって耐え難いことのはず。
 まあ、リーチ差が全くでないルートを作ること自体、不可能なことかもしれませんが、セッターの方の脳裏に"背の低い競技者"の存在がなかったのではと思わされる大会でした。 
 『ある特定のクライマーのことだけを考えてルートを作りはしないけれど、参加選手全員のことをいつも考慮してるよ。でも今回は間隔を測り間違えてしまったかもしれないけど。』 これは2005年のスペイン・カップ第2戦でリーチ不足に泣いた、あのラモン・ジュリアン(身長158cm)の抗議に対し、セッターのパチ・アロセナとカルロス・ブラスコ(平山裕二のHP・メッセージコーナーの記事"ワ-ルドカップ 19/Septermber 2006"に写真あり)が言った言葉。
 結果はどうであれ、参加者全員のことを考慮したルート作り、これは大原則でしょう。
by manabuyuko | 2006-09-25 21:15 | クライミング
マルベージャ!!
 マルベラ?マルベイヤ?マルベージャ(Marbella←mar bella:美しき海)でしょ。
 そういえばスペイン料理の"paella"を『パエリャ』って書くときもあるけど、『パエジャ』でOK。"lla"はカタカナで表しがたい音で、確かに『リャ』でもなきゃ『ジャ』でもないけど、限りなく『ジャ』に近いはず。まあ『リャ』が正統であるなんて言う人もいるだろうし、もちろんネイティブ・スピーカーの出身地によって発音・聞こえ方にゆれは生じるけど。それよりも日本で最初に"paella"を紹介した時、『ジャ』よりも『リャ』の音のほうが優雅(?)って考えて『パエリャ』と呼び出したんじゃないのかな。でも『パエリャ』、なんか歯が浮きそうな呼び方。
 スペインのマルベージャ(スペイン南部、対岸にアフリカを望むコスタ・デル・ソル"Costa del Sol:太陽海岸"にある一大リゾート地)で先週末にあったワールドカップのビデオを5位になったトーマス・ムラゼックのHPで発見。もちろんビデオの中で登っているのはトーマスだけだけど、ファイナリスト紹介のシーンでちらっと安間君の顔が見えます。
by manabuyuko | 2006-09-21 08:17 | クライミング
ジム・ツアー
  16、17、18日の3日間は、台風の影響で連日雨模様のようだったので、ジム・ツアー。
 先ず初日土曜日は、久々のPUMP1号店へ。朝6時に出発。世は3連休だからか、中央道八王子より都心方面が首都高も含め朝8時前から渋滞気味。仕方がないから、八王子で降りて20号を高井戸まで走って環八を北上。特に練馬区内で整備の進んだ環八のおかげで9時ちょっとすぎにはPUMP1号店の裏駐車場着。おゃ、当然空きはないだろうと思ってたけど、裏はもちろん正面の駐車場にも車なし。また、やってしまった、土曜の開店は10時だったんだ。とっ、目に入ったのは、壁にある駐車場有料化の看板。『ブルータス、じゃなくって、PUMP1号店、お前もか!』。まっ、しょうがないか。ちょっと離れたベーゴマ工場の横の安いほうに車をとめる。
 ここで「ベーゴマ」⇒「鋳物」⇒「川口」⇒「吉永小百合主演の映画”キューポラのある街”」と連想できた方は、かなりの雑学家または博学家、もしくは若くない人。そうです、PUMP1号店のある埼玉県川口市は鋳物の街なのです。川口の駅前には鋳物工場で働く人をモチーフにした像もあります。川口の駅で降りてPUMP1号店に歩いて向かう(若い)クライマーのうちで何人ぐらい、これに気付いたかな?まっ、クライミングには関係ないか。
 さて、この日のクライミング。全員ズタズタ。以前もPUMP1号店のルートには曲者が多かったけど、その度合いがかなり増してる?12台をオンサイト・トライするD-manもほぼ玉砕状態。親どもは登れなくてもあたりまえか、でも我ながら登れなすぎる。う~ん、自然の岩での課題としては、あーいったルートもあっていいけど、クライミング・ジムの人造ルートにしてはあまりにも求道家チック?でも、まあ日々悪いルートを登ってたほうが鍛えられるか。いずれにしても、壁に取り付く懲りない面々、また行きます。
 2日目と3日目は、気分治し?にPUMP2号店へ。親は3日目すでにぼろぼろでしたけど、こちらでは一応それなりにちゃんと登れたので、やっぱり1号店のルートとは相性が悪い。最初は3日連続して登ることにブツクサ言ってたD-manも、一応最後の最後までガンガン登ってました。登れるんなら、最初からもっと積極的に登ろうとせんかい!!
by manabuyuko | 2006-09-19 10:55 | クライミング
WORLD YOUTH CHAMPIONSHIP 2006 : No 6
勝者から見た World Youth、その2

スピード競技
 各カテゴリーでの上位3人は次のとおり。右端のカッコ内には、それぞれのディフィカルティ競技での成績、またはスピード競技のみの選手かを記してある。

ジュニア男子(18&19才)
1位 Sean McColl  1987 カナダ (Diff.1位)
2位 Anatoly Skripov  1987 ロシア (Sp.のみ)
3位 Eduard Ismagilov  1987 ロシア (Sp.のみ)
ジュニア女子(18&19才)
1位 Olga Bezhko  1987 ウクライナ (Diff.8位)
2位 Anna Stöhr  1988 オーストリア (Diff.2位)
3位 Yana Malkova  1987 ロシア (Sp.のみ)
ユースA男子(16&17才)
1位 Maksym Osypov  1989 ウクライナ (Sp.のみ)
2位 Egor Skachkov  1989 ロシア (Diff.8位)
3位 Yevgen Palladiy  1989 ウクライナ (Sp.のみ)
ユースA女子(16&17才)
1位 Yana Chereshneva  1989 ロシア (Diff.10位)
2位 Stefanie Kofler  1989 オーストリア (Diff.30位)
3位 Alex Johnson  1989 アメリカ合衆国 (Sp.のみ)
ユースB男子(14&15才)
1位 Eric Lopez Mateos  1991 スペイン (Diff.1位)
2位 Brian Furciniti  1991 アメリカ合衆国 (Sp.のみ)
3位 Brian Anthenuisse  1991 アメリカ合衆国 (Diff.20位)
ユースB女子(14&15才)
1位 Dinara Fakhritdinova  1992 ロシア (Diff.9位)
2位 Tiffany Hensley  1991 アメリカ合衆国 (Diff.2位)
3位 Cassandra Zampar  1991 イタリア (Diff.21位)

メダル獲得数
....................男子...女子...計
ロシア..............3......3......6
アメリカ合衆国.....2......2......4
ウクライナ..........2......1......3
オーストリア........0......2......2
イタリア.............0......1......1
カナダ..............1......0......1
スペイン............1......0......1

 派遣選手数が多いのにディフィカルティ競技であまりメダルを取れていないロシアとアメリカ合衆国、ウクライナが上位に登場してる。ロシアとウクライナのそれは、伝統的なものなのでしょう。では、アメリカ合衆国のそれは、なぜ?パワー至上主義?なんでも面白きゃいいという国民性?
 視点をかえて眺めると、スピード競技のみの選手が18個中の7個のメダルを手にしている。やはりロシアが獲得した6個のメダルのうちの3個、ウクライナの3個のメダルのうちの2個、アメリカ合衆国の4個のメダルのうちの2個は、スピード競技専門の選手の活躍による。その一方で、ディフィカルティとスピードの両部門で優勝カップを手にしたジュニア男子のSean McCollや、ユースB男子のEric Lopez Mateosとか、やはりディフィカルティとスピードの両方で準優勝したジュニア女子のAnna StöhrやユースB女子のTiffany Hensleyの存在にも注目したい。また、このうちのジュニア女子のAnna Stöhr(18才)は先日のイタリア・アルコのロッククマスターでのボルダリング・コンペで優勝して、そのマルチぶりをうかがわせる。
 さて一般的には、ディフィカルティ競技こそがクライミング競技で、スピード競技はそもそもクライミングではない、余興みたいなものだなどいう意見が支配的です。しかしイムストで、ベネズエラの監督が競技前にウォーミング・アップ壁を使って自国の選手に早く登るためには手を足をどのように送ったらいいかを教えていた姿を見て、スピード競技も一つの技だと感じさせられたのも事実です。
a0079878_14534194.jpg
 スピード競技前のベネズエラ・チーム。派遣選手4名全員がスピード競技に参加。ディフィカルティ競技に出たのは2名だけ。
by manabuyuko | 2006-09-11 14:54 | World Youth '06
雨の Fukui Cup 2006
 土曜日、城端で登ってから福井市北方、女形谷PAに移動、車中泊。かれこれ15年近く車中泊を実践しているけど、この夜ほど暑い思いをしたこともなかった。場所の選択などの読みが悪かったのと、稀な暑さが重なったんでしょう。初めて禁じ手の冷房を1時間ほど入れる。
a0079878_15451173.jpg さて福井カップ。予想外に参加者数が少なくちょっと寂しい。おまけに雨は降ってくるはで、特に見ているほうは大変。D-man、決勝ルート完登者2名のうちの1人にはなれたけど、準決勝の成績が祟って、2位に甘んじる。写真はその準決勝のルート。左手でクリップ後、右上の緑色のホールドを取るムーブでほとんどの選手が引っかかる。もちろん一番背が低いD-manが一番不利だったんだろうけど、面白いことにはるかに背の高い選手も落ちている不思議なパート。無事にここを通過して、3手上の最終ホールドを掴めた人は1人だけ。D-manはこの緑色のホールドにタッチ、もう1人の決勝ルート完登者は保持といったぐらいの差。まあ、決勝ルートを完登できたことでOKでしょう。本人も悔しそうでしたが、意外と納得している感じでした。そもそも準決勝ルートを完登しなかったあなたに責任あり(笑)。
by manabuyuko | 2006-09-10 23:43 | クライミング
土曜日の静かな城端
a0079878_15133335.jpg JOCの時の賑やかさは全く感じさせられない静けさ。ほぼ貸しきり状態の壁。午前中は熱帯だったステージ上も、午後日陰になってからは風も吹き込み、絶好のお昼寝場。親子そろって思わず寝込む。
 D-man、JOCの決勝ルート(5.13b/c)に再挑戦。最後のマントル以外はつながったけど...。
by manabuyuko | 2006-09-09 23:04 | クライミング
WORLD YOUTH CHAMPIONSHIP 2006 : No 5
勝者から見た World Youth、その1

ディフィカルティ競技
 各カテゴリーで表彰台にのぼった3人は次のとおり。

ジュニア男子(18&19才)
1位 Sean McColl  1987 カナダ
2位 Thomas Neyer  1987 オーストリア
3位 Fabien Comina  1988 フランス
ジュニア女子(18&19才)
1位 Katharina Saurwein  1987 オーストリア
2位 Anna Stöhr  1988 オーストリア
3位 Lisa Knoche  1988 ドイツ
ユースA男子(16&17才)
1位 Sachi Anma  1989 日本
2位 Jakob Schubert  1990 オーストリア
3位 David Lama  1990 オーストリア
ユースA女子(16&17才)
1位 Charlotte Durif  1990 フランス
2位 Akiyo Noguchi  1989 日本
3位 Anne-Luise Hoarau  1989 フランス
ユースB男子(14&15才)
1位 Eric Lopez Mateos  1991 スペイン
2位 Arman Ter-Minasyan  1992 ロシア
3位 Mario Lechner  1991 オーストリア
ユースB女子(14&15才)
1位 Johanna Ernst  1992 オーストリア
2位 Tiffany Hensley  1991 アメリカ合衆国
3位 Katie Mah  1991 カナダ

        メダル獲得数
.................男子...女子....計
オーストリア.....4......3.......7
フランス..........1......2......3
カナダ............1......1......2
日本..............1......1......2
ドイツ.............0......1......1
スペイン..........1......0......1
ロシア............1......0......1
アメリカ合衆国...0......1......1

 オーストリアが18個中の7個を獲得してるけど、これは決して地元の利だけではないはず。考えても見なさい、日本で開催しても絶対にこれだけのメダルは取れないでしょう。おまけに日本の2個のメダルは、あくまで彼ら選手の個人的な努力の成果であって、そんな彼らをサポートする組織、体制などがしっかりしているからなんてことは、やはり絶対にないでしょう。

 ここでユースBで優勝したヨハンナ・エルンスト(Johanna Ernst)について。
a0079878_13213891.jpg
      表彰台の真ん中で、優勝メダルを待つヨハンナ
a0079878_13215480.jpg
      女子ユースB予選ルートを登る彼女
 
 なんと彼女は背が低い。でも、まあ日本のユース・クライマーに混じったら、14才(実際は1992年の11月生まれだから、まだ13才)のそれなりの背格好かもしれないけど。いやいや、それでも背が低い。たぶん150cmあるか、ないかでしょう。でも、強い。彼女の履歴にリンクを貼っておいたので見てください。ドイツ語がわからなくても、左端にズラッと並ぶ1位を意味する数字の1はわかるでしょう。今回の大会でも、すでにふれたように女子ユースAと同ルートを使った決勝でヨハンナは女子ユースAの優勝者Charlotte Durif(ロクスノ33号P15に登場)や2位の野口さんよりも高度を稼いでいる。また、イムストのクライミング・ホールでのトレーニング中に、以前にそこで行われたワールド・カップの女子決勝ルートをオンサイトしているそうです。
 こんな彼女、8a.nuの記事によれば、ボルダリング、テクニック、エンデュランスに分かれた週20時間のトレーニングをこなすようです。またランニングとかメンタル・トレーニングもメニューに入っているようです。以前は、クライミング・ジムに車で5時間かけて行っていたようですが、ついに自宅の地下室をボルダリング・ジムに変えてしまったようです(ちなみに、先日のアルコのロック・マスターで優勝したラモン・ジュリアンは、かつて自宅のあるスペイン・カタルーニャ地方のヴィックという街からトレーナーのいるバルセロナ近くのジムまで毎日4時間のドライブをこなしていた時もあったようです)。ヨハンナの場合、日々のトレーナーは父親。でも、トレーニング・メニューはナショナル・コーチが組んだもので、時には練習の様子をビデオに撮影してコーチに送り返し、少なくとも1ヵ月に1回はコーチとミーティングを持って、トレーニングの成果をフィードバックして、トレーニング・メニューを組みなおすそうです。
 いいじゃん、そんなことしなくても安間君や野口さんみたいに自分でやって活躍する子もいるんだから、と言うお方もきっといるでしょう。でも、ユース強化選手だの、ユース代表やらユース代表候補だのといった枠?肩書き?を作った以上、それだけではなく、その後のアフター・ケア?、まじめにいって"指導"システムは不可欠。先行する世代が『俺の背中を見てついて来い』的なあり方では、上のような様々な名前も実質を伴わない名目にすぎません。まっ、手短に言って、どうせやるんだったら、もっとしっかり、の一言かな。

 最後に、8a.nuの記事にメンバーのコメントが掲載されてたけど、その和訳を貼り付けておく。
 『でも若いクライマー諸君、(10代で活躍する)体操選手はすぐに体操をやめてしまう、ってことも心に留めておきな。もし君たちがインドア・クライミングやコンペばかりに集中するんなら、そんな体操選手たちと同じ羽目になるぜ。外岩でのクライミング、ライフスタイルとしてのクライミングを味わうこともなしにな。俺たちにとって、クライミングは生き方そのものになった楽しみで、得点数とかコンペなんてほんの一時のお遊びだぜ。』
 まあ、そうでしょう。ユースの諸君、そもそもいろんなクライミングがあることもお忘れなく。
by manabuyuko | 2006-09-08 09:13 | World Youth '06
WORLD YOUTH CHAMPIONSHIP 2006 : No 4
数字で見る World Youth、その2

a0079878_11183794.jpg ワールド・ユースではスピード競技も立派な種目。このスピード競技だけに参加するため、遥々やって来た選手もいたようだ。今回のイムストの大会では、3日目のディフィカルティ(リード)競技決勝終了後に予選、4日目最終日表彰式前に決勝(勝ち抜き戦)が行われた。もちろん、応援の声(日本のコンペからでは想像できない代物)やら、目にもとまらぬ速さで登る(飛ぶ?)選手のスピードに比例するかのような喚声やらで会場は熱気にあふれてはいたけど、同時に競技を終えた選手が他の国の選手と和気あいあいとユニフォームやらプレゼント交換なんかしてたりして、なんとなく表彰式前の余興的な側面目もあり。(そういえば、このユニフォーム交換、これからワールド・ユースに行く子供たち、気をつけなさい。その場の雰囲気に流されて思わず全部交換してしまい、後で『ヤバッ』と思って焦っている子もいます。誰とは言いませんが。)

 さて総選手数は435人で、そのうちスピード競技参加者数は271人、ディフィカルティ(リード)競技参加者が379人。ということは435人から379人を引いた56人が、スピード競技のみに参加した選手数。35カ国中、12カ国がスピード競技のみ選手を派遣。その内訳は以下のとおり。パーセンテージは、このスピード競技のみの選手数が、その国の派遣選手総数に占める割合。

1位 アメリカ合衆国(16人:36%)
2位 ロシア(11人:31%)
3位 ウクライナ(10人:33%)
4位 チェコ(3人:14%)、イタリア(3人:19%)、ポーランド(3人:19%)
5位 オーストリア(2人:7%)、ベルギー(2人:12%)、カザフスタン(2人:12%)、べネズエラ(2人:50%)
6位 オーストラリア(1人:5%)、スペイン(1人、8%)

 まだまだほとんどの国でスピード競技はディフィカルティ(リード)競技選手の片手間仕事みたいなものかもしれないけど、スピードのみに賭けるスポート・クライマーがいることも事実。

 単純なスピード競技参加者(ディフィカルティ競技にも参加した選手も含める)数で見た上位10ヵ国は下のようになる。パーセンテージは、、やはりその国の派遣選手総数に占める割合。
この比率が低いのに上位に名を連ねる国は、スピード競技のみの選手が多い。

1位 ロシア(26人:74%)
2位 アメリカ合衆国(23人:52%)
3位 カナダ(22人:92%)
4位 フランス(21人:84%)
5位 ウクライナ(20人:67%)
6位 スロベニア(19人:90%)
7位 カザフスタン(16人:94%)
8位 オーストラリア(16人:84%)
9位 チェコ(14人:67%)
10位 スイス(12人:92%)

 面白いことにカナダ、フランス、スロベニア、スイスと、スピード競技のみの選手を送っていない国も顔を出している。『ディフィカルティもスピードも両方いきまっせ!』という意気込みか。
 また、上の2つの表からはわからないけれど、カザフスタンはスピード競技選手16名に対しディフィカルティ競技選手15名、ロシアはスピード競技選手26名に対しディフィカルティ競技選手24名。かつての"国際岩登り競技会"のなごりか、それぞれスピード競技に比重がかかっている。
 ちなみに日本チームは派遣選手9名で、スピード競技に出たのは1人。でも、スピードも、やはり立派な競技です。ディフィカルティ競技の中でも、スピードが大切な要素となる場合もあります。それに単純に真摯な競い合いは、見ている者を引き込みます。ぐだぐたやってる学校の運動会、体育祭とは違います。
 そういえばユースBで優勝したスペインのエリック・ロペス、ディフィカルトとスピード両カテゴリー制覇で二冠王。ごっつカッコええわ。表彰台に立った時、トロフィを手に持っただけだった両脇の2位、3位の選手をせかして、3人そろって頭上高くトロフィーを掲げる姿、貫禄大。いや~子供のコンペとはいえ、世界は広い。脱帽。
a0079878_11275919.jpg

写真中央がユースBで優勝した Eric Lopez Mateos(スペイン)、左が2位の Arman Ter-Minasyan(ロシア)、右は3位の Mario Lechner(オーストリア)
by manabuyuko | 2006-09-07 11:30 | World Youth '06


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